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民間委託で保育園はどう変わる?

では実際に保育園が民間委託されると保育園はどう変わるのでしょう。子どもを公立保育園に預ける父母としては、これが一番の関心事だと思います。
1.子ども達が慣れ親しんだ保育士は?
委託が実施された園では、現在の保育士全員が委託法人が雇い入れた職員と入れ替えとなります。入れ替わった現在の保育士は解雇とはなりませんが、退職する保育士の分に割り当てられ異動します。つまり、委託実施保育園において居なくなる保育士の数は、退職する保育士の数となります。
保育園の園長先生、保育士さんが一斉に入れ替えとなると、子ども達への影響ははかりしれません。ましてや、9月という年度のまん中で職員の入れ替えが生じれば、子ども達の行動や性格の把握を1年間に2度も行わねばならないことになります。

2.保育料は?
当面は現在と同じです。ただし、新サービス(休日保育、一時保育、夜間保育、2.5時間の延長保育など)については一部または全てが利用者負担となります(ここは現時点でははっきりしていません)。
ただし、将来「(*1)指定管理者制度」を用いた委託を、練馬区は「検討する」としています。指定管理者による運営となれば、保育料も、保育園利用の許可も、事業者が自由に決めて良いこととなります。

(*1)指定管理者制度とは
これまでの管理委託制度では公共団体、公共的団体、出資法人等にしか委託できなかったものが、地方自治法の改正により、営利を目的とする民間企業等にも委託できるようになった。指定管理者(委託された事業者)は、管理権限を持ち利用料金や利用の許可など、これまで民間企業が行うことができなかった行政の権限までも行えるようになった。

3.保育士の人数は?
国は児童数の年齢などによって、必要な保育士の数を定めています。しかし、この決められている数よりも多い保育士を抱えている保育園も多いのです(加配分職員)。これは、ベテランと複数の新人を組み合わせるなどして新人教育を行う目的や、過剰な保育士の負荷の軽減、クラスの児童の状況にあわせた保育士配置などの理由があり、保育の質をたもつものです。区は説明会で「保育士の配置については、経験年数の枠組みをつくり、これを委託の条件とする」としていますが、現在のところ、その「委託の条件」については区民や保護者に提示されていません。
ちなみに、民営化された横浜市の岸根保育園では、民営化前より4・5人少ない体制がとられています。

4.運動会や遠足などの行事は?
練馬区はこの保育園民間委託計画において、委託先事業やを社会福祉法人などの公益法人に限っていません。民間企業が委託先事業者となることも大いに考えられます。利益追求を目的とする民間企業が保育園を運営するとなれば、コストや手間のかかる行事を無くしてしまう可能性があります。民間企業の良いところは競争の原理の上でよりよい品物やサービスを提供できることです。しかし、保育園は児童が通える範囲に複数あることはまずないため、保育園同士の競争は生じません。競争原理は働かないと言わざるを得ませんので、わざわざ父母や子ども達へのサービス的な要素の強い、運動会や遠足などを実施する必要はなくなります。

5.給食は?
現在の公立保育園では児童の健康を考えた安全な食材を用いた給食が提供されています。しかし、この給食の質についても民営化された保育園に適用される規定は今のところありません。安い民間の弁当屋から仕入れても構いませんし、「お弁当制」にすることも可能です。現に横浜市の民営化園では給食制とお弁当制の両方が行われています。

6.父母会はどうなるの?
現在、区立保育園59園のほとんどに父母会が存在し、在園児保護者と保育園はいっしょに子ども達の保育環境がよりよくなるよう、活動を行っています。行事なども園と父母会がいっしょになって盛り上げているところも多いのです。
民間委託後、委託された事業者が父母会とどういう関係を構築するか、事業者すら決まっていない現状では、全くわかりません。

7.委託化が決まると、父母はどんな対応を迫られるの?
まず、区が「説明会」を開きます。現在、このような説明会は民間委託化に指名された光が丘第八保育園では3回、石神井町つつじ・向山保育園でそれぞれ2回開催されています。また、光が丘第八保育園では行政と保護者による「協議会」が行われています。これらに参加するだけでも父母は大変な時間を裂かねばならないのに、様々な対策を行うために父母会などでも活動をせざるを得ず、さらに多くの労力を必要とします。働いている、また就学している保護者にとっては大変なことです。

8.保育園での子どもがけがをしたら、誰が保証するの?
練馬区は委託後も保育園で生じた事故については、区の責任において補償します。

9.委託化で保育サービスも向上するのでは?
8月26日の練馬区議会文教児童青少年委員会にて保育課長が「委託化する園では一時保育、休日保育、2.5時間の延長保育を実施する」と説明しています。確かに保育サービスが増えるという面では向上が見込めます。
しかし、一時保育、休日保育、延長保育も、もちろん日中の保育自体も「父母が安心して預けられる」という前提があってこそ利用できるものです。まだ「保育園が具体的にどう変わるのか?」が明確になっていない現状では、一時保育、休日保育、延長保育について手放しに「メリット」と感じることはできません。
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練馬ふぼれん

Author:練馬ふぼれん
練馬ふぼれんは、区内の保育園の父母会や保育園に子どもを預けている父母があつまって活動している会です。正式名称は「練馬区保育園父母連合会」といいます。詳しくは、父母連ホームページをご確認ください。

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